外から何かの力を加えて体を変えようとすると、どうなるか?
体は反発して、理想とは逆の方向に向かいます。
例えば、硬くなった筋肉を解そうと強く指圧をします。
指圧を受けた時は解消したように感じますが、その感覚は長引きません。
それは、一時的に血流が良くなって、解消したかのように感じただけだからです。
そして反対に、外からの力に反発して、筋肉は更に硬くなろうとするのです。
硬くなった筋肉は、さらに血行不良を起こし、今までよりも更に筋肉は硬くなってしまうという悪循環に陥ってしまです。
薬も同じことが言えます。
全てではないですが、大半の薬は継続使用をすると効かなくなったり、薬を減らすと以前より症状が強く出たりします。
継続使用していた薬を止めたくても止められないのは、薬ありきで体がバランスをとっているからです。
薬が効かなくなるのは、治ろうとする体の力を薬で抑えるからで、体はより治ろうと反発して症状を強くするからです。
外からの力(薬の力)で不具合を何とかしようすると、体がもつ恒常性や再生する力が反発するのです。
心も同じです。
他人から強く勧められたり、断言されることでは、心は素直な反応しません。
他人の言葉に反発したり、反対にムリに受け入れようとして、心の負担は大きくなってしまいます。
ましてや薬などで心をコントロールしても、心は正常に反応せず、心だけでなく体にも良い働きはしません。
しかし、自分の中で生まれた気持ちなら、自然と心は反応し、ストレスにはならないのです。
「病気になった」、「難病になった」、そんな時に治る物を外に探すのではなく、
自分の中にある力を強化し、うまく使って治る方向へ導く意識とイメージが大切ですね。
体は今の状態に合わせて過保護にすると退化します。
冷え性、寒いからとたくさん服を着て過ごせば、更に寒さに弱い体になっていきます。
「生野菜や果物は陰性の食べ物で、体を冷やすから冷え性の人は食べてはいけない」という人がいます。
しかし、冷え性という今の体の状態に合わせれば合わせるほど、体は退化し冷え性を克服することはできないのです。
衰弱した状態なら、たくさん服を着る必要がありますし、陰性の食べ物を控える必要があります。
しかし、それは弱り切っている状態を乗り切るための対策なのです。
今を乗り切るための対策と、体を変えるための対策
これを間違うと体は望み通りにはいかないということです。
薬も同じことが言えます。
体は今の状態に合わせて、薬で補い続けると退化します。
例えばステロイドですが、本来は副腎皮質から分泌されるホルモンです。
足りないから薬で補い続けるとどうなるか。
副腎が退化し委縮していき、ステロイドを出せなくなっていきます。
過保護に足し続けることで体は退化し、自らの機能を失っていくのです。
パーキンソン病のL-ドパも同じですね。
分泌されにくいから薬で補うと、更に分泌すされなくなり薬の量を増やさないといけないくなっていきます。
体は足りないと感じるから出す力が養われるのです。
足りないから補うという考えではなく、根本原因に気づき、それらを変えていくことが大切です。
骨も同じで、今の状態に合わせて容易に薬に頼るのが良いとはいえません。
薬には副作用という心配がありますが、体には足りないものを補おうとする力があります。
振動を感じた骨は、強くなろう骨を形成するために必要な酵素を自ら出すのです。
骨に振動刺激があったり負荷が加わったりすることで、より丈夫な骨になろうとしてくれるのです。
立った状態からの「かかと落とし」や縄跳び、階段、歩くなどは効果的です。
また、座った状態であっても、かかとをトントンと床に落とすだけでも毎日続けることで骨密度は上がっていきます。
ステロイド服用で骨密度が低い人、何人かに試してもらったところ、3か月くらいで10%以上は骨密度が上がっています。
「今の状態に合わせる」
それは今の状態を受け入れて変化しないという選択です。
病気の人なら「病気のまま」を選択していることになるのです。
今の状態を変えていきたいなら、今の状態に合わせた選択をするのではなく、少しずつ理想像に近づいていく選択をしていくことです。
「病気になった」、「難病になった」となると、治す物を外に探してしまいがちです。
しかし、人間にはもともと自然治癒力が備わっています。
「恒常性維持機能」という、環境変化に応じて体を調整して一定に保つ働き。
「自己再生機能」という、怪我や病気で傷ついた細胞を修復して再生する働き。
「自己防衛機能」という、ウイルス・細菌やストレスに対抗して体を守る働き。
これらの自然治癒力は、外部からの力ではなく、自身の中に備わっている力のことです。
人間が進化して生き続けてこれたのは、無意識に環境適合する「順応する力」のおかげです。
また、新しい状況に意識的、意図的に行動を適合するように変化する「適応する力」も持っています。
この「順応する力」と「適応する力」があったからこそ、自然界のなかで人類は今も生き続けてこれたのです。
そして、この2つの力をうまく使うのには、「対応する力」が必要なのです。
「病気になった」「難病になった」を克服するためには、この「対応する力」がポイントになります。
体のしくみを知り、体を信じて体の機能を引き上げる、その対応力が重要なのです。
そのためには、デトックスや自然なものを摂る食事、そしてストレスを抱え込まない生活が必要で、そのことが自然治癒力を高めることにつながります。
安易に薬や外的な方法選ぶのではなく、体の機能を引き上げる対応が体を変えてくれるのです。
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