薬や予防の前に必要で大切なこと

~体の中にいる100人の名医~

『人間はだれでも、体の中に100人の名医を持っている』
これは”医学の父”と言われているヒポクラテスがもっとも大切だと唱えた”自然治癒力”のことです。

自然治癒力は体内の100人の名医たちによって
 
「恒常性維持機能」で体のバランスを保ち
「自己防衛機能」でウィルスや菌から体を守り
「自己再生機能」で痛んだ部分を再生しているのです。

熱いと汗をかいて体内の熱を逃がし、寒いと震えさせて身体を温めます。
有害物質が入ろうとすると鼻水、クシャミで侵入を防ぎます。
誰しもが、毎日3000~5000個の癌細胞を発生させ、それを免疫細胞が食べて消してくれています。
切り傷で血を出すのも細菌の侵入を防ぎ、かさぶたを作って怪我をした部分を再生させます。

このように自分の意思とは関係なく、体内の名医たちが体を守り続けているのです。
「100人の名医」は紀元前の格言ですが、今でも通じる健康に生きるための大切なことだと思います。
西洋医学の進歩は目覚ましく、菌やウイルス、外科的な治療には大きな成果をもたらしています。
しかしその反面、薬の副作用が別の病気を生み出すなど、薬に頼るばかりでは本当の解決にならないのです。

健康維持や難病克服のためには、意識を持って普段から自然治癒力を高めているかどうかが重要なのです。
40万年の人間の歴史上、自然治癒力によって体が守られ、滅びることなく生き延びてきました。
ですから、100人の名医たちがちゃんと働いていれば、様々な危機に負けることはないのです。
そしてその力は、難病でさえ治すことも可能なのです。

 

~100人の名医を活かせていない現代人~

2人に1人が癌になると言われています。
そして2人に1人がアレルギーを持っていると言われています。
自己免疫疾患などの難病患者も急増し続けています。

なぜ? いつからそうなったのか?
それは、食生活が大きく変化し始めた1970年から始まっています。
自然豊かな食べ物から、便利で簡単な加工食品、ファストフード、生産性や見た目重視な野菜や果物に変わりました。
保存性や見た目、安価でクセになる味を好み、それに食品メーカーは大量の添加物で応えます。

安価で手軽に買えるがゆえに食べ過ぎてしまうことも増え、便利さを求める習慣から運動量も減っていきました。
このように食生活を含めて生活習慣が大きく変わったことで、体内の名医たちは働きづらくなってしまったのです。
要は、自然治癒力がうまく働かなくなっている結果として、癌やアレルギー、難病患者が急増しているということです。

 

~急に強敵が現れた訳ではないよ~

新型コロナでは、高血圧や糖尿、心臓病などの基礎疾患のある人が重症化しやすいとのことです。
基礎疾患を持っている方や、自然治癒力が低下している高齢者が重症化しているのです。
これって新型コロナに関係なく、どんな感染症でも同じですよね。
 
どんな不具合や不調、そして重症化も年をとれば起こりやすく、無理な生活をしている成人病の人にも起こりやすいということです。
ずっとずっと昔からウイルスは存在していますし、この世からウィルスは消えることはないのです。

進化や変性し、新しい形になって存在し続けていて、これからもそれは続きます。
そしてその都度、人間の体は抗体を作って対応し続け、これからもそれは続きます。
そうやって生き延びてこれた結果が今で、それによって滅びてないのも今なのです。

ですから急に強敵が現れた訳ではなく、ずっとずっと昔から同じことが繰り返されているだけのことです。
もし、新型コロナを強敵だと人間が感じるなら、それは敵が強いのか、現代人が弱いのかです。
老人や疾患を持った人を相手に、弱い者いじめするようなウイルスなので、決して強いとは思えませんよね。
 
ウイルスや菌に打ち勝てるかどうかは相手の強弱ではなく、自分です。
自分自身の自然治癒力を高めていれば、100人の名医たちがちゃんと働いていれば負けることはないのです。

そのためには、自然に近い食事を摂り、できるだけ笑って生きることを心がけることです。
そうすることが100人の名医たちを応援することになるのです。
肝心なのは自然治癒力を高めることで、それをした上での予防であり、万が一の時の西洋医学です。

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