体のちからと薬(医療)のちから

~3歳までに大切なこと~

生まれた時はみんなアレルギー体質で生まれます

お母さんのお腹で無菌状態で育てられ、未熟な免疫機能で生まれてくるので、アレルギーを起こしやすいのです。

この世のいろんな物に触れることで抗体(耐性)を作っていきます。

たくさんの菌や微生物にも触れて、それらを体に取り入れることで、生きていくための免疫システムを作っていくのです。

赤ちゃんが手や物を口に入れるのは、その為の本能だと言われています。

このように、皮膚や気道、腸管などに病原微生物から身を守るための常在菌を備えていきます。

それは3歳までに盛んに行われると言われていますので、それまでの環境が非常に大切だということですね。

この世で生きていくための体づくりだからです。



~過度な抗菌、除菌が体を弱くする~

親が除菌、抗菌と病原菌から身を守ることばかりをしていると、アレルギー体質が非アレルギー体質にならないまま育ってしまいます。

そういう子がダニ・カビ・ペットなどの様々な刺激を受け続けることで、刺激に対して過敏な反応を起こし、アレルギー症状へと移行するのです。

そして、その症状を抑えることばかりを考え、抗アレルギー剤を飲むという行為は、ますます外敵に弱い体にしてしまいます。

外敵から守ることだけを考えていると、強い体は作られないということですね。

 

~ウィルスや細菌に対してのトラウマ~

しかし、その一方で長い人間の歴史は、細菌やウィルスとの戦いであったことも確かです。

数十万年の長い歴史から、ほんの120年前までは「祟り」や「呪い」といった迷信めいた理由で考えられてきていました。

長い長い歴史のほとんどは、見えない菌やウィルスによって原因が分からないまま、多くの人が亡くなってきていたからです。

その繰り返しの中で、顕微鏡が改良されたことで「ウイルス」や「細菌」による感染症だということが、ようやく分かったのです。

そして、「ウイルス」や「細菌」を退治できれば病気が治るといういうことに、ようやく辿りつけたのです。

ここから医学や治療、薬を急速に発展させていったのです。

このような人間の歴史をみると、ウィルスや細菌に対してのトラウマや、強い恐怖を本能的に持っているのが分かります。

 

~薬に頼りすぎも体を弱くする~

外敵を除菌、抗菌と完全にシャットアウトしてしまうと、免疫システムがうまく働かず、弱い体になってしまいます。

また、無防備だと体が疲れている時やストレスを抱えている時は、ウィルスや細菌を退治できずに重症化する恐れもあります。

だからと言って、どんな時でも医療や薬に頼っていては免疫システムを弱めてしまい、いざという時にうまく戦えません。

風邪をひいたり、感染症や食中毒になったりすると、熱やその他の症状が出ます。

熱は免疫システムが外敵と戦っている証です。

下痢や嘔吐、鼻水や咳は、外敵を外に出そうとしている証です。

そのような体の機能を普段はうまく使い、自然治癒力で外敵に勝てる体を維持することが大切なのです。

外敵と戦ってはいるけど、どうしても体力が奪われていく場合は、医療や薬の力で応援してもらう。
しかし、自力で勝てるなら頼らないこと。

そういう認識が健康な体を維持するためには必要だということです。

 

~症状を抑えることと治ることは別問題~

医療での対処療法は、疾患が緊急性を要する場合は、これほど心強いものないと思います。

骨折したときや脳卒中や心不全、急性肺炎など、状態が急変している時に命を救ってくれるのが医療の最大の強みだと思います。

外科的手術や輸血、抗生剤などで瀕死の状態から命を救ってくれます。

しかし、風邪や慢性的な疾患に対しては、むしろ薬で自己治癒力を抑制させないで症状を出しながら、正常化させていくことの方が大切なのです。

症状が重たく体力がなくなっている時に、いったん薬に助けてもらうことは、治すためでなく体力回復のために必要だとは思います。

しかし、症状を抑えること」と「治ること」は別問題だと認識し、治るためには症状を出しながら体を正常化させていくことを忘れたくないですね。

薬で症状が抑えられていても治ったわけではありません。

体は正常化しようと頑張っている時に症状を出します。

緊急性を要する病気から救ってくれるのが医療、病気を治してくれるのは医者ではなく自分の体だということを前提に判断することが大切です。

難病克服支援センター
戸田

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