朝は五感を使ってスイッチON

~自然と共存しリズムとバランスをとっている~

新型コロナの感染予防から、外出自粛やテレワークなどで自宅にいる時間が増えています。
自宅時間が増えた分、外の世界との接点が極端に減った人も多いかと思います。
生活環境や生活リズムが急激に変化したのです。

原始時代から、人は自然と共存して生きてきました。
外からの刺激を五感で受け止め、それによって自律神経バランスや1日のリズムをとってきたのです。
生きていく上で大切な機能を高めるためにも、五感に刺激を外から受けることが大切なのです。
そういう機会が自粛やテレワークにより減っています。

しかも、それだけではなく感染の不安、仕事の不安、経済的な不安などの不安やストレスが増え、人と会う機会や自由な外出が減り、楽しめることも減っているのです。

このようなことの結果として自律神経が乱れてしまい、体調不良につながりやすい状況になっていると感じます。

 

~失うものと得るもの~

人には、触覚・視覚・聴覚・嗅覚・味覚という五感があります。
五感を刺激すると脳の働きが活性化され、自律神経の働きを整えてくれます。
それによって、免疫力UPにも繋がっているのです。

本来、人は自然の中で朝日を浴びて交感神経のスイッチをONにしました。
狩や農耕で体を動かして意欲を上げ、ありがたみを感じながら食事を摂り、交感神経優位を持続させます。
そして日が暮れると火を灯し、静けさの中で副交感神経に切り替わっていたのです。

現代人は、自然の中でON・OFFを切り替えるとは言いづらい生活です。
ですから自ら生活リズムを作り、生活行動の中でスイッチを切り替えているのです。

出勤や登校で朝をスタートさせ、外で目にするものや人から季節や刺激を受け、自宅に戻ることでリラックスする。
もしくは、外に出る家族に合わせて家事をこなし、買い物や人付き合いを行い、家族の笑顔に癒される。
自然との調和が少ないからこそ、生活リズムや、楽しみ、発散すること作りながら、上手くバランスをとっているのです。

しかし、自粛生活で大きく変化し、五感への刺激や、ONとOFFのメリハリが減っているのです。
これでは自律神経バランスを崩してしまい、免疫力低下を招きかねないのです。
免疫力が求められる時代だからこそ、昔の人のように五感を存分に使う生活が大切なのです。
それが免疫力UPやストレスに強い精神にも繋がります。

自粛やテレワークで家にこもりがちですが、時間のゆとりを上手く使い、外からの刺激や季節の移り変わりといった自然を五感で感じてみてください。

 

~朝の時間でスイッチON~

視覚的に光を取り入れる

聴覚的に街や自然の音を感じる

触覚的に空気や風の温度を感じる

嗅覚的に外気の匂いを感じる

そして味覚的に朝ごはん

朝は1日の始まりであり、また交感神経に切り替えるきっかけとなります。
朝の光を視覚的に脳に届けることで、体内リズムを整える働きがありセロトニン、”幸せホルモン”を分泌させます。
セロトニンは精神の安定や安心感、平常心や直観力を上げるなど、脳を活発に動かす脳内物質です

また、朝の光を浴びることで、体内時計がリセットされ、メラトニンの分泌が止まります。
メラトニンは目覚めてから14~16時間後に再び分泌が始まり、夜の眠気を誘うのです。
メラトニンの抗酸化作用によって新陳代謝が促されて、眠っている間に体を修復してくれるのです

朝の光できちんと目覚めることで、規則正しい日中生活が始められ、夜にしっかり体を修復できるということです。
また、五感の中でも「視覚」からの刺激が87%と圧倒的に大きいのです。
是非とも、朝の光を視覚でしっかり感じてもらいたいものです。

朝の空気の温度や静けさ、夜のうちに冷えたプランターの土、植木の水やりで香る植物の匂い・・・
ちょっと気にかけるだけで、視覚だけでなく、自然からの五感の刺激ももらえます。
”朝”を1日のスタートとして、自律神経が交感神経に働くように五感で感じてみてください。
その行為が夕方以降の副交感神経への切り替えにも繋がり、良い自律神経バランスが免疫力にも繋がるのです。

朝ごはんや朝に飲む飲み物を、きっちり摂るのも良いと思います。
朝のお味噌汁は視覚や味覚だけでなく、ネギを切る音や出汁の香り、温かさなど、聴覚、嗅覚、触覚をも刺激してくれます。
香り高いコーヒーや、フレッシュな果実や野菜のジュースなども同様です。

通勤やテレワーク、どんな生活スタイルであっても朝を充実させることを意識しながら過ごしたいですね。

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