脳の中にいる家族はみんな笑顔ですか?

~原動力は2つの司令塔から~

脳内にはそれぞれ理性・本能・自律神経という、大きく分けて3つの役割を持った部位があります。

1 理性・知性の「大脳新皮質」

2 感情・本能の「大脳辺縁系」

3 自律神経を司る「間脳」

1と2は人の行動の原動力となる部分ですね。

1は「〇〇〇しなければいけない」「〇〇〇してはいけない」という理性的な行動に繋がります。

2は「〇〇〇したい」「〇〇〇をしない」という感情的な行動に繋がります。

人はみんないろんな行動をして1日を過ごしています。

その行動のほとんどは1または2が原動力となっているのです。

朝起きて

「歯を磨かなけれないけない」「顔を洗わなければいけない」「7時50分に家を出なければいけない」

これは大脳新皮質からの指令ですね。

から始まり「美味しいランチを食べに行きたい」「〇〇さんに会いに行きたい」

大脳辺縁系からの指令です。

このように1日を振り返ると理性や知性で動いている自分と感情や本能で動いている自分がいるのが分かります。

どちらも生きていく上では必要なのですが、そのバランスが悪いと体に大きな負担になるのです。

 

~脳の中にいる家族~

大脳新皮質と大脳辺縁系は夫婦のような存在で、間脳はその指示を受ける子供のような存在です。

夫婦仲が悪いと、その子どもである間脳に悪い影響を与えるのです。

例えば、厳格な父(大脳新皮質)が「〇〇しなさい」「〇〇してはダメ」ばかり言っていると、

心で動くタイプの母(大脳辺縁系)はストレスが溜まり、機嫌が悪くなってしまいます。

すると子供である間脳は、どうしていいか分からなくなり混乱してしまいます。

父からも母からも悪影響を受けて、異常行動を起こしてしまうのです。

間脳(子)は脳と体を繋ぐ自律神経を司っていて、大脳新皮質(父)や大脳辺縁系(母)の指示や影響を常に受けているのです。

お父さんとお母さんの性格は真逆ですが、そのバランスが良いと子供はいつもニコニコしていられます。

しかし、どちらかの意見が強すぎて、どちらかがいつも我慢している状態だと家庭の空気は悪くなり、子どもの顔から笑顔が消えてしまうのです。

お父さんが我慢ばかりしていると集中力低下や判断力が衰えていきます。

お母さんが我慢ばかりしていると不安が増したり、過食をしてしまったりするのです。

これが自律神経の乱れということです。

 

~難病相談者からみえる病気の原因~

我々は病気の相談が入ると最初に2時間ほどカウンセリングを行いますが、そこで病気の原因を探ります。

すると、難病の方の多くは「理性や知性の大脳新皮質」での行動が極めて強いのです。

「感情や本能の大脳辺縁系」が、ずっと感情を抑えて我慢しているということです。

「〇〇〇しなければいいけない」「〇〇であるべきだ」

世間一般的にいう「真面目で頑張り屋さん」ですね。

理性と知性での行動の割合が極めて高いということです。

「もうそろそろ休みたいなぁ~」と思う自分いるのに「最後まで終わらせないと休んではいけない」と思う自分が勝ってしまうのです。

「自分の意見を言いたい」と思っても、周りを気づかい過ぎて「今は言わない方がよい」と我慢しがちなのです。

「感情や本能の大脳辺縁系」がずっと我慢していることが、当たり前になっている人が多いのです。

その影響が「間脳」に伝わり、自律神経を通じて体に負担を与えてしまう。

それが当たり前になっているということなのです。

常に体が交感神経優位な状態になっているので、体は硬くなり、心は過敏になっています。

それによって血流悪化、酸素不足、ストレスによる体内炎症などの不具合が起きたりします。

自己免疫疾患や神経変性疾患の人に多いタイプです。

その原因が何なのか、なぜそうなってしまっているのか、そこに気づくことから難病克服が始まります。

~病んだ体と疲れた脳を癒すことから始めよう~

病んだ体を癒してくれるのは自然な食べ物です。

疲れた脳を癒してくれるのは、心のまま行動することと睡眠です。

この2つを意識することで体と脳の状態は少しずつ変わっていきます。

体と脳が変わると、心の状態は変わりはじめます。

そんな時期に、脳内家族のことを思い出して欲しいと思います。

「理性や知性で動く自分」と「感情や本能的な自分」

真逆なようで、夫婦のようにうまく譲り合ってバランスがとれていたかどうか

気づくことで見直すべき部分がみてくると思います。

脳内家族をみんな笑顔に出来た時に、病気は回復へと向かい始めます。

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