夏の救世主 ~活性酸素から体を守る~

~ 活性酸素は敵?味方? ~

7月に入り、紫外線量もピークを迎えようとしています。
紫外線は身体の中でビタミンDを作ってくれたり、殺菌作用や新陳代謝を高めてくれたりします。
しかし、昔と違って近年は紫外線が強く、その対策が必要と言われる今日この頃…

それは、紫外線から肌細胞を守るために、体が”活性酸素”を多く発生させるからです。
この”活性酸素”は、呼吸によって取り入れている酸素の一部からも発生しています。
本来の役割は、体に侵入したウイルスや細菌などの分解で、体を守ってくれるものです。

しかし、近年のように適量を越えると、健康な細胞までも攻撃したり、錆びさせてしまうのです。
ですので、紫外線を浴び過ぎると、活性酸素が大量に発生し、皮膚トラブルや目のダメージ、免疫の低下を引き起こすというわけです。

活性酸素を発生させるのは紫外線だけでなく、大気汚染や電磁波などの環境に加え、過度なストレス、食べ過ぎ、食品添加物、農薬…
活性酸素は適量であれば体の味方ですが、現代人は増えすぎる環境だとういことです。
体を守ってくれるはずの活性酸素が、増加しすぎて現代病につながっているとも言われています。

 

~ 活性酸素から体を守る救世主 ~

体のすごいところは、自分の身体を守ったり、調整したりする力を備えているところだと思います。
活性酸素は体を守る存在ですが、増えすぎると害になり、増えすぎないためにあるのが抗酸化物質です。
つまり、増えすぎた活性酸素を無害化して、体を守ってくれるのが抗酸化物質なのです。

身体は酵素を含めてタンパク質、尿酸、メラトニンなど多様な抗酸化物質を持っています。
ただ、10歳をピークに、加齢とともに減っていくのです。

ですので、体内で作られる抗酸化物質だけでなく、食べ物など体外から増やすことが大切です。

ビタミンAやビタミンC、ビタミンEなどのビタミン類。
亜鉛、銅、セレン、マンガンなど魚介類や肉類、海藻類に含まれるミネラル。
こういったものが抗酸化力が強く活性酸素を除去してくれます。

これ以外に、注目されているのが”ファイトケミカル”
植物が強力な紫外線や害虫、菌などから身を守るために備えた色素成分のことです。
トマトの”リコピン”とか、にんじんの”βカロチン”、ブルーベリーの”アントシアニン”などは有名ですよねぇ

代表格的な”カロテノイド”は、赤やオレンジ、黄色などの暖色系の野菜に多く含まれています。
油溶性なので熱に強く、油と一緒に摂ると吸収力がUPします。
揚げ物や炒め物、ごま和えなどにすると良いそうです。

反対にの”フラボノイド”はポリフェノールの1つで、水溶性です。
水に溶けやすいので、そのままサラダで食べるか、スープなどにするのが良いようです。

生じゃなく、スープにもしたくない場合は、蒸すのが効果的です。
蒸し鍋がなくても、フライパンに少量の水を入れ、アルミホイルやクッキングシートの上に野菜を置いて蓋をする。
コレでも大丈夫 !
要は、捨てるゆで汁を作らずに野菜を柔らかくできれば良いのです。

特に、完熟のものは抗酸化力が高いです。
完熟トマトはリコピンが豊富ですし、パプリカはそもそも完熟野菜なのでビタミンCやEが豊富です。
完熟してシュガースポットがでてるバナナは、抗酸化力が2倍になっています。
凍らせても増えるので、皮をむいた冷凍バナナはおすすめです!

ファイトケミカルは活性酸素から体を守る救世主なのです。

~ 抗酸化力の王様パプリカの簡単レシピ ~

ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEを一緒にとることは抗酸化力UPにつながります。
パプリカはビタミンACEの全てを含んでいるので、特におすすめです。

しかも、ビタミンAとビタミンEは熱に強く、ビタミンCは熱に弱いものですが、パプリカのビタミンCは大丈夫。
熱や酸化から守るはたらきのあるビタミンPが一緒に含まれているためだそうです。

更に、カロテン系とキサントフィル系にわかれるカロテノイドの両方のファイトケミカルでもあるんです。
特に、酸素を全身に届ける赤血球を守ってくれるキサントフィルを多く含むのが赤パプリカ!!
王様級の抗酸化力を持つパプリカは紫外線が強くなるこらからの季節の救世主なのです。

抗酸化UPのために、油と一緒に摂りやすい簡単なレシピを紹介しますネ

● パプリカのハニーマリネ

《材 料》   2人前
赤パプリカ 半分
黄パプリカ 半分
酢 大さじ1杯半
オリーブ油 大さじ1杯半
はちみつ 小さじ1杯

《作り方》
① パプリカをアルミホイルにのせて、オーブントースターで15~20分程焼く
しっかり熱を加えた方がむきやすいので、まっ黒に焦げても大丈夫です
薄皮をむくので農薬除去のひと手間も省けます
② 酢、オリーブ油、はちみつを混ぜ合わせる。
③ 焼けたパプリカの皮をむき、食べやすく切って②のマリネ液につける
写真は粉末バジルを振ってますが、お好みで…

 

●夏野菜の煮びたし

《材 料》   4人分
なすび 1本
赤パプリカ 半分
黄パプリカ 半分
かぼちゃ 1/4個
オクラ 4本
ピーマン 1個
だし汁 300ml
醤油 大さじ2杯半
みりん 大さじ2杯半

《作り方》
① だしを取り(かつおと昆布、椎茸水出しなどお好みで)、醤油とみりんを入れる。
② 野菜を食べやすい大きさに切っておく
③ 180℃に油を熱し、野菜を素揚げする。
④ 野菜が熱いうちに①のだし汁に浸ける。
* 浸けてすぐに食べれますが、2時間ほど味をなじませると美味しい

この夏に、是非お試しくださいネ

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