克服するための新たなスタートライン

進行性筋肉疾患の相談者さんが、ご家族で旅行を兼ねて大阪に来られました。
その機会に「同じ病気を克服した人に会いたい」ということだったので、戸田の知り合いのMさんにも会っていただきました。

Mさんは中学時代に不調が出始め、20代半ばで歩くのもつらい程に進行され、車椅子生活になりました。
遺伝性が強く、ご兄弟の方も同じご病気で、「治らない」と宣告されたそうです。

「医者が治せないなら、自分で頑張るしかない」って、100%自分ごとと開き直れたとMさんは言います。

「定期的に検査しても、その時の状態に対して解決方法がないないら、病院は必要ない」と思ったからです。
治らない宣言を、そんな風に受け止めれるんだとビックリ!
でも、そう受けとめて闘病のスタートをきったからこそ、自分の力で克服できたのでしょう。

今では、難病を克服しただけでなく、会社の社長として社会復帰もされているMさん。
身体が資本というようなお仕事を、車椅子だったとは信じられないほどアクティブにこなされています。
健康な若い従業員の方がへばってしまうお仕事も、社長のMさんはやってのけます。

そこに至るまでには、いろんな葛藤や苦しみがあったと思いますが、とてもポジティブなMさん。
だから、「何より1番大切なのは”気持ち”」だと言われます。

物理的な体に良いことは、正しい選択をすれば、体はそれに反応してくれます。
ただ、メンタル的なコントロールはなかなか難しいと言われます。

Mさんは、「~しなくてはいけない」のような、ストレスになることをやめたそうです。
病気に関する嫌な情報を入れない
究極ではありますが、自分が病気だというすりこみをなくしたとも言われます。

精神的ダメージを減らして、反対にプラスのイメージを脳にインプットするようにしたのです。
身体に良いといわれることをやってみる
そして、「なりたい自分」を書く未来日記を綴り、視覚的にイメージしたそうです。

視覚的にイメージするって…???
ビジネスやスポーツの世界ではイメージトレーニングって話を聞くけど、病気にも効果的?

ちょっと気になって調べてみました。
カール・サイモントン博士の「サイモントン療法」は、プラス思考で明確にイメージすることは、身体は大きな影響力を与えるというものです。
DNA解明の世界的権威である村上和雄先生も、プラス発想が遺伝子を目覚めさせると言われます。
「病は気から」とか、「最終的には、病気を治すのは本人である」と昔からいわれているのも、病気を克服するには強い意思が必要ってことかもしれません。

Mさんにしても、元々が超プラス思考だったから克服できたということではないと思います。
克服するために、自分はどうしたら良いかを真剣に考えた結果、ポジティブなMさんになったんだと思います。
マイナスを削ぎ落し、プラスを増やすことで、不安や迷いに負けることなく歩み続けられたのでしょう。

相談者さんの旦那さまいわく、これまでは病気を受け入れているような消極さを感じていたと…
でも、今回は自分から「大阪に行きたい」と言われたというのです。
「同じ病気を克服された方に会いたい」と言い出したことの意味がわかったと言われました。

自分自身の気持ちで行動をおこせたことは、治りたいという意思の表れかと思います。
Mさんに会うことで、「克服できない病気じゃないんだ」を強くイメージしたかったのかもしれません。
いづれにせよ、病気を克服するために必要なことだったんだと思います。

今回のセンターへの訪問をきっかけに、新たなスタートラインに立てたことと思います。
これからの闘病を、いかにプラス思考で進むかのヒントをお土産にして…
明るい笑顔が見れる日を楽しみにしたいなぁと思います。

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