人間は胎内にいるときには無菌状態ですが、生まれてくると同時に常在菌を備えていきます。
皮膚や腸、口内に必要な菌を備えていくのです。
この世で生きていくために必要な菌を3歳くらいまでに備えながら育っていくのです。
健康に生きていくために必要な菌(常在菌)で体は守られているということです。
赤ちゃんが、なんでも口に入れるのも口の中に菌を取り込むことで、それに対抗する菌を備えるための本能なのです。
それらの菌は免疫力を調整したり、腸内環境を保ったりしています。
菌というと悪いもののようなイメージを持ちますが、全てが外敵ではないということです。
風邪をひいたり、中耳炎になったり、病気になると抗生剤や抗菌薬を使います。
それらの薬は外敵をやっつけてくれますが、身を守る常在菌も死滅させてしまうのです。
国立成育医療研究センターでの研究で、抗菌薬を服用した子供はアレルギー発症が高くなっていたことが分かっています。
・鼻炎:3.14倍
・ぜんそく:1.72倍
・鼻炎:1.65倍
・アトピー性皮膚炎:1.4倍
※調査は、2004年3月〜2006年8月に生まれた乳幼児を対象。
50年ほど前はアレルギーやアトピーの子供は少なかったと思います。
そこから急増し、今では当たり前のように子供がアレルギーの薬を飲んでいます。
アトピーでステロイド剤を塗っている子も多いですよね。
生活上でも抗菌、殺菌の商品を使うようになりました。
病原菌から身を守るために、身を守ってくれている菌まで死滅させているというわけです。
食べ物でいうと菌の繁殖を抑える「保存料」も腸内菌にダメージを与えます。
そういうものも当たり前のように毎日食べているのです。
腐らないから便利の裏側があるということです。
便利で簡単を求めすぎて、本来あるべき姿を見失っているのだと思います。
難病克服支援センター
戸田