血小板減少症・紫斑病 ~もう病気じゃないネ~

血小板減少症・紫斑病 静岡県10歳男の子

血小板減少症は、止血に重要な働きをしている血小板が減少してしまうことで血が止まりにくくなる病気です。

皮下出血(内出血)したときに紫色のアザができるので、紫斑病とも呼ばれています。

骨髄で作られる血小板が少なすぎる場合や自己免疫により血小板が破壊されすぎたり、腫大した脾臓に蓄積されすぎたりした場合に起こります。

血液中の血小板の数が10万/μLより下がると、血小板減少症を疑います。

しかし、5歳で血小板減少症を発症した男の子は、当時1万にも満たない0.7万/μLでの入院で非常に危険な状態でした。

血小板は3万/μLを切ると、何もしなくても紫斑(内出血)が増えたり、点状出血のあちこちに増えたりします。

怪我をしても血を止める血小板が極端に少ないため、非常に危険な状態になってしまいます。

0.7万/μLがいかに危険な状態かということです。

ブレドニン15㎎(体重あたりの最大量)での治療から始まり、一度は薬の力で19万/μLまで上がったものの、ブレドニンを減らすと10万/μLを切ってしまう状態が何度も続いたそうです。

その後もブレドニンを減らすと数値は悪化し、増薬すると数値も回復する、それを繰り返した後に、ついに1年半後の2016年5月に再発。

血小板の数値は0.7万/μLと、初発の時と同じ数値での再発でした。

「このままでは、同じことを繰り返しているだけだ。。。」と思ったそうです。

 

その後に(2016年9月)当センターへ相談に来られました。

「このままでは息子はずっと薬に頼って生きていかなければいけない、薬を減らそうとすると血小板が下がり危険な状態になる」

「血小板が2万/μL以下に下がってしまうとブレドニンを増やしても数値はなかなか上がらず、免疫グロブリン治療になってしまうのが怖い」

「ブレドニンで駄目なら免疫グロブリン治療、それもうまくいかないなら脾臓摘出、そんな流れを医師から聞いていて、絶対に避けたい、治したい」

そんな思いでの相談でした。

当時の血小板は2.2万/μL、そしてブレドニン量は5㎎。

その後、すぐに血小板は下がり1.8万/μL、そしてブレドニン量は10mgに増薬。

たいへん厳しい状況から脱却すべく、治癒力をあげて体を正常化していくための食事改善、デトックス、腸内環境改善がスタートしました。

体が作り替わるまで約1年かかります。

その間は、今までと同じように減薬すると数値は悪化し、それに伴う増薬もありました。

しかし、1年が経った2017年9月から徐々に血小板数は上がっていき、減薬後は数値が悪化しなくなりました。

2017年9月、血小板数9.4万/μL、ブレドニン量は5㎎

2017年12月、血小板数12万/μL、ブレドニン量は5㎎

2018年2月、血小板数14.5万/μL、ブレドニン量は4mg

2018年4月、血小板数15.9万/μL、ブレドニン量は3mg

2018年8月、血小板数16.4万/μL、ブレドニン量は2mg

2019年5月、血小板数15.1万/μL、ブレドニン量は1mg

2019年9月、血小板数14.2万/μL、ブレドニン量は0mg(断薬)

断薬後も血小板数が10万/μLを切ることが一度もありません。

断薬から半年経った今(2020年3月)でも血小板数15.6万/μLの数値を保っています。

 

振り返ってみて、今までの経過を簡単にまとめると

2014年の初発以来、何度も再発を繰り返し、その度にブレドニン増薬、そして減らすと再発。

それを2年間繰り返した後に食事改善、デトックス、腸内環境改善を行い、体の正常化を目指す。

体が作り替わる1年間は、それまでと同じように数値は安定せずに増薬、減薬を繰り返す。

しかし、食事改善から1年後の2017年12月以降(2年以上)、10万/μLを切ることが一度もない。

そして、断薬後から半年経った今も薬の服用はなく血小板数は基準値内に治まっている。

 

 

この流れをみて、改めて強く実感したのは体は食べ物で作り替わるんだということです。

それは、私の娘が難病を克服しながら教えてくれたことでした。

その経験が、同じ年齢で難病になった男の子に役立ち、本当に良かったと思います。

「春休みになったら卒業式をしようね」

と言っていたのですが、新型コロナウイルスの影響で延期にしました。

せっかく大阪に来てもらえるなら、安心して大阪を満喫できる時期に来て欲しいですからね。

追記
2020年9月、断薬後1年が経ち医師からは「薬を止めて1年間、ずっと数値が安定していますね。もう通院の必要はありませんよ。」と言ってもらえたそうです。

 

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